Awesome Services

Brief analysis of awesome services

トリクル - フリマ出店の手間の代行を価値に

トリクルは、

売りたいアイテムを渡すだけ!
家に"取りに来る"
出品代行サービス

売りたいアイテムを渡すだけ!家に取りに来る出品代行サービス | トリクル

 ということで、フリマ出店を全てものを預かってやってくれるサービスだ。買い取りサービスはあるが、買い取りに来てくれるというのは差別性があった。

f:id:shotawatanabe:20180627234009p:plain

市場規模

市場規模はわかりやすく、リユース市場は環境省の調査で、最終需要ベースで3.1兆円の市場となる。フリマでいうと、メルカリの流通総額が2480億円(2017年)、それ以外のアプリやサービスを含めて1兆円弱程度はフリマの市場規模があると見ることもできる。

ただし、このサービスがあくまでフリマの市場規模の中で(手数料を払ってでも)面倒くさくて全てを任せてもいいというユーザをターゲットにしていることを考えると、その市場のうちのごく一部を専有していくことをまずは想定していると考えられる。

収益性

既存でもこの手の取組は存在しており「バイク王」などは買取査定を実際にユーザのもとに行って行うことで有名だ。車やバイクなどは特に男性にとって愛着を持つ存在でありがちで、バイク王が実際どうかはいざしらず、多少強引に引き取ってもらえることで踏ん切りがつく(?)という話も多い。

サービスの話題性も相まって、公開1ヶ月で1万点のアイテムを集めてサービスが中断してしまうほどであり、あくまで推測の数字ではあるが仮に平均アイテム販売金額が3000円と考えたら1ヶ月目で900万円の潜在的な売上を(更に伸びしろがある形で)生んでいるということになる。(もちろん、ブランド品や携帯電話等の高額商材によって販売金額は実際上がっていく可能性もある)

一方、今後最適化が見込まれるのだろうがアイテム出品フローがどの程度コストになるのかは収益性を担う一番のファクターであろう。上記の通りで3000円が平均のアイテム販売金額とすると、その売上を生むために何時間の労働が生まれるかによってコストは大きく変動する。

ある種の自動出品システム(AI含む)がここでは活躍していくことになる。

もちろん、プラットフォーム側にある程度場所を握られている以上、プラットフォームからbanされるリスクはある一定、存在する。

利用雑感

残念ながら使うことはできなかったのだが、このレビューによると夜に取りに来てくれる、身分証を確認する、管理画面があるなど、で法的に問題のない形を作りつつ、ユーザには負担のない形のシステムが組まれていることがわかる。

実際には成果が出てきてから世の中で口コミが生まれてくることになると思うが、「面倒な人は使っても良いかもしれない」というレベルまで持っていければある程度の市場は産めるのではと思う。

また、リユース市場の中でも高額な商材である車やバイク、大物家具など本当に持っていってほしい具合が強いものだったり高額査定が求められていくようなものへのアプローチをすることも一つの市場開拓になることは容易に想像できる。(事業提携ベースの車・バイク販売代行サービスなんか面白いかもしれない。)